異議申告について知っておこう!
公式大会では、思わぬアクシデントが発生する場合があります。 そんな時、知っておくと役に立つ「異議申告」について解説します。
2017/6/6 この記事は「四輪駆動ラボラトリ vol.9」に収録されています。
> 詳細は「電子書籍」を参照
異議申告とは?
異議申告(いぎしんこく)は、レース結果に納得できない・不満を感じた場合、その内容をスタッフに伝えることです。
ジャパンカップなどの公式大会では、大人数でのレースが繰り返し行われるので、時には思わぬアクシデントが発生します。 最も多いアクシデントが、ミニ四駆の走行妨害です。 走行妨害は、自分のミニ四駆の走行が、何かの原因で邪魔されてしまうことです。
よく見かけるのは、
他のミニ四駆がコースアウトしたり逆走したりして、自分のミニ四駆とぶつかった、
他のミニ四駆の部品(主にタイヤ)がコースに飛び、自分のミニ四駆とぶつかった、
リタイアしたミニ四駆の回収をするスタッフの手が、自分のミニ四駆とぶつかった、
などです。
また、1位を独走中にコースアウトしたマシンと間違われ、撤去させられたケースもあったそうです。
これらのケースは、どれも走行妨害です。 レースで走行妨害が起きたことを、すぐにスタッフに伝えれば、何と再びレースに参加できます。 異議申告による再レースは、そのレースより数回後のレースに参加する形で行われます。 そのレースが1次予選でも決勝レースでも、もう一度チャンスが生まれるわけです。
自分のミニ四駆の順位は、あまり関係ありません。 たとえ5位で走っていたとしても、走行妨害が発生して異議申告をすれば、再レースが認められることもあります(これって、ちょっとラッキーですよね☆)。 レースは、最後まで分からないからです。
ちょっとあり得ませんが、他のレーサーがわざと邪魔をしたとか、観客が何か物を投げてきたとか、そういう場合にも異議申告できます。
異議申告する際の注意点
異議申告する際は、次の2点に気をつけてください。
- ①次のレースが始まる前に、スタッフに伝える
- ②ミニ四駆を走らせたレーサーが、自分で行う
①は、自分にとって1回限りかもしれない、かけがえのないレースでも、周囲やスタッフにとっては、沢山行われるレースの1つに過ぎません。 大会の進行に支障が出ないよう、異議申告は迅速にしましょう。 ちなみに、異議申告は、スターター(スタート地点でレースを仕切っているスタッフ)にします。
②は、本人以外(家族、友人など)の人が異議申告するのはダメということです。 本人が気づかなくても、周囲の人が気づく可能性はあります。 その場合、気づいた人はスタッフに直接言うのではなく、本人に伝えて気づかせてあげましょう。 もちろん、次のレースが始まっていたらタイムオーバーです。
異議申告をする時は、手を挙げて、スタート付近にいるスタッフに向かって、(子供は元気に、大人は落ち着いて)言いましょう!
意外と見落としがちな、異議申告の情報
異議申告は、あまり知られていない(知っている人は知っている)感じがします。
異議申告についての情報は、大会が始まる前の説明で知ることができます。
また、ミニ四駆の関連書籍にも、掲載されています(写真をクリックすると、別ウインドウで拡大表示)。
納得できないレースには、異議申告を!
先日行われたジャパンカップ愛知大会では、レース中に走行妨害があったのに、異議申告がなされなかったケースが何度もありました。
なかには、逆走したミニ四駆と正面衝突したために、タッチの差で2位となってしまったケースもありました。 そのミニ四駆は、アクシデントさえなければ、1位でゴールしていたはずです。 レーサーが異議申告をして再レースが行われれば、予選突破が狙えたかも知れません。 それにも関わらず、異議申告をしないなんて、本当にもったいないと感じました。
あなたの手を離れたミニ四駆は、レース中、一生懸命コースを走っています。 走り終わるまで、目を離さずに、しっかりと見守りましょう。 そして万が一、自分のミニ四駆に走行妨害などのアクシデントが発生したら、ぜひ異議申告をしてください。
そのレースの結果に、心から納得できるなら、何も問題はありません。 でも、もし少しでも、レースの結果に納得できない・不満を感じたなら、すぐに異議申告をするのがベストです。 やったことの後悔は、時間が経てば良い思い出になりますが、やらなかった後悔というのは、時間が経てば経つほど、大きく膨らんでゆくからです。
それに、このような場面で声を上げることができないと、ミニ四駆以外での、もっと重要な場面(おかしなことが起こった時や、どうしても譲れない時)でも、声を上げることができなくなってしまいます。 その結果、心に大きなしこりが残ったり、大切な人を守ることができなかったりします。
話が脱線しましたが、異議申告は、公式大会に参加する全てのレーサーに与えられた「権利」です。
「異議申告するなんて、ちょっと気が引けるなぁ、かっこ悪いなぁ」
と、遠慮する必要は、まったくありません。 むしろ、正当な理由があって堂々と異議申告するのは、レーサーとしての誇りを感じさせる、かっこ良い行動だと感じます☆
ミニ四駆を、良い思い出でいっぱいにするためにも、アクシデントにあったら異議申告をしましょう。 また、友達や仲間のミニ四駆にアクシデントがあったら、すぐ本人に教えてあげましょう。
以上、異議申告のお話でした(^-^)